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NEUTRAL COLORS
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雑誌『TRANSIT』や『ATLANTIS』の編集長などを務めてきた編集者・加藤直徳が、雑誌のあるべき姿を追い求めながら、その思想と思考の過程そのものを形にするかのような編集、自らリソグラフ印刷しつくり続ける雑誌『NEUTRAL COLORS』。
第5号の特集は「伝わらないから伝えたい言語のふしぎ」。本誌編集者・加藤の父が60歳を超えて韓国での一人暮らしをはじめたその理由と現在地や、父・重徳から見たソウルのブックフェア・UNLIMITED EDITIONでの光景、作家・ミヤギフトシが20年前につくったZINEとNYの話、700語以上の言語の発祥地として知られるインドネシアの伝統文字のタイポグラフィほか、「言語」を土台に文字、カルチャー、デザイン、歴史、コミュニティなどへと焦点を拡げています。創刊時より版元自ら行うリソグラフでの印刷は刊行を5号まで重ね、なぜリソグラフで印刷されるのか、最新号ではその理由を誌面の設計に垣間見ることができます。デザインは加納大輔。初回入荷限定でトートバッグが付属します。-NEUTRAL COLORSとは インターネットによって即物的に吐き出される言葉や写真は、瞬時に多くの人に伝わります。でもそれが当たり前になっていくと、蒸留され樽でねかされるべき気持ちまでもが、流れて消えてしまうような気がします。雑誌 NEUTRAL COLORS は、「個人」の手帳に書き込まれた記憶を開帳するようなもの。書き留められた言葉や絵柄は、すぐに生まれるものではなく、沈殿していつか顔を出すようなものなので、タイミングはゆっくりしたものになります。紙の雑誌には流れていく情報ではなく、沈殿する感情を刷り込みたいのです。それは、誰にも認知されない個人的感覚を、爆発させたらどうなるかの実験でもあります。手帳の中身は、自分に近いところで感じたものだからです。たとえ自己から遠く離れて世界中どこを旅しても、最後は自分に帰ってくるしかないと考えるからです。リソグラフで刷られたこの雑誌は、インクが手についたり、濃淡に個体差があったり、一冊として同じものはありません。自分たちで刷る量を決め、オフセットとリソグラフを融合させ、大量生産では実現できない手法で編み出します。
40代の編集者と20代のグラフィックデザイナーが、忖度せず個人的思考を凝縮させました。ふたりの共通言語はありません。好きなものも違います。それでも、ものづくりはプロセスにこそ本質が宿る、と考えていることは同じなのです。 ポン・ジュノ監督が、お守りのように抱えていたマーティン・スコセッシ監督の言葉を胸に創刊号を放ちたい─ 「もっとも個人的なことは、もっともクリエイティブである」
加藤直徳(かとう・なおのり)1975 年生まれ。編集者。白夜書房に勤務していた 2004年、トラベルカルチャー誌『NEUTRAL』を創刊。2008年『TRANSIT』に改名し、 講談社より刊行。33号まで編集長を務める。その後、BOOTLEG(元 SOUP DESIGN)に参加して『ATLANTIS』を創刊。2018年10月に自身の出版社「NEUTRAL COLORS ニュー・カラー」を設立。 現在まで、『ぬりえほん ねこ』『Middle Life Notes』『写真の中の君 は何を見ている』を発行。鎌倉在住、一児の父。
-Pages: 276Size: 257mm × 182mmRisograph + Offset printsoftcover
Published by NEUTRAL COLORS, 2024
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