Exhibition|2026.8.29 Sat – 9.23 Wed
展覧会 撮影:竹久直樹
8月29日(土)より本屋青旗にて、写真家・竹久直樹の写真集『撮影』(torch press、 2026年)の刊行を記念した展覧会を開催します。本展は、写真集のタイトルにもなっている「撮影」をさらに深く考察するために、新作の映像作品や竹久自身が撮影した写真の展示、さらには多様なゲストをお招きしてのトークイベントを行うものとなります。
『撮影:竹久直樹』という写真集は、1995年生まれの竹久が現在進行形で引き受け続けている「展覧会の記録撮影」をまとめたものです。竹久が撮影する展覧会は美術館やギャラリーにとどまらず、屋外や廃墟、オルタナティブスペースといった時代を反映したような場所が多数含まれます。また竹久はそうした場所での設営などにも立ち会うことで、結果として現代の展覧会に携わる人々や事物の関係性を包括的に記録し続けてきました。しかし、何よりも本作の特異さは「他人の様々な作品を記録し続けた結果、それが竹久自身にとっての作品にもなっている」という点にあるでしょう。
タイトルにもなっている「撮影」という言葉は、江戸幕末期に蘭学における「物体に対して光学的に像を定着させる技術工程」を翻訳する過程で作り出された造語です。そして、技術開発ではなく技術を輸入し使うところから始まった日本の写真史において独自の概念として発展してきました。竹久はこの「撮影」を、「まとまりようのないものたちが在り、それをそのまま見せる・残すことができてしまう技術」として読み替え、さまざまな展覧会の記録をひとつの作品としてまとめ上げます。
主体が定まらないことでしか達成され得ないような記録というものがあるとしたら、それは一体どのようなものなのか。ぜひこの機会に写真集ならびに展覧会を合わせてご高覧いただけますと幸いです。
プロフィール
竹久直樹/Naoki Takehisa
写真家。1995年生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース卒業後、2019年よりセミトランスペアレント・デザイン所属。イメージにおける主体のありように強く関心を寄せる。「撮影」という概念に着目し、写真やビデオエッセイ、インスタレーションなどを制作、発表する。また、数多くの美術館やギャラリー、オルタナティブスペース等において展覧会の記録撮影を継続的に担っている。主な個展に「ホームスチール」(the 5th floor、東京、2023)、「スーサイドシート」(デカメロン、東京、2022)など。また中村陽道・八木幣二郎の両名と共同してグラフィックデザインに関する展覧会や言説を制作する運動体「power/point」としての活動も多数。
web... https://pointlessimages.com/