「Arts & Crafts for the Age of Eclectic」=「”折衷”時代のアーツ&クラフツ」を掲げ、世代、性別、人種、国籍その他にとらわれることなく、世界中の工芸と文化にまつわるトピックを幅広く取り上げる実験的プロジェクト『Subsequence』。前号からおよそ1年ぶりに刊行された第7号が入荷しました。本誌は、毎号表紙の色にあわせた天然染めの糸が製本糸に用いられ、衣類用の工業ミシンをで一冊ずつ手作業で製本されています。
第7号の巻頭エッセイは、若菜晃子(作家)、ライアン・コンダー(サウス・ウィラード店主)、ふくだぺろ(詩人/マルチモーダル人類学者)、デヴィッド・ジェイコブ・クレ イマー(編集者/ブックコレクター)らが執筆。特集『Reminiscing over you(人の記憶をつなぐ)』では、ミッドセンチュリー期アメリカ・カリフォルニア州の忘れられた陶芸家、メキシコのフォークアートを愛し記録し続けた女性、フランス中南部で農具コレクションを受け継ぐ家族を取材。一瞬ごとにかき消され、忘れられていく小さなものに目を向け、耳を傾ける人々や彼らの心の中に永遠に存在し続ける物語を紹介します。その他、〈visvim〉中村ヒロキとある東京の古民家を巡るストーリー、北カリフォルニアの小さくも魅力的な町〈カーメル・バイ・ザ・シー〉に暮らす人々が伝える街の魅力をまとめたレポート。〈dosa〉デザイナーのクリスティーナ・キム、彫刻家ラファエル・ザルカ、それぞれのアトリエで記憶の引き出しを開くように語られた創作の原点を紐解く現地取材記事なども。
第7号の内容
エッセイ 若菜晃子/ライアン・コンダー/ふくだぺろ/デヴィッド・ジェイコブ・クレイマー
特集 「Reminiscing over you(人の記憶をつなぐ)」 サール・セラミックス(アメリカ・カリフォルニア州)/ルース・ドイチェ・レ チューガとメキシカン・フォークアート(メキシコ・オアハカ)/カプー家のグルニ エ(フランス・オーブラック)